工業高校のイケメン達に愛されて【下】
あたしは、こんなにドキドキしてるのに…!
少し悔しくって、眉をひそめ口を尖らせて翔くんを見つめた。
翔くんは、あたしを優しく見下ろしている。
「…ずるい。」
「なにが?」
「あたしばっかり…ドキドキしちゃって…。」
「…ふうん?」
「わっ!?」
少々ふてくされ気味でそういうと、翔くんはあたしを抱き起こした。
翔くんの上にあたしが乗っかって、少しだけあたしの方が目線が上になる。
大きな綺麗な瞳に見上げられて、またドキドキしちゃう。
「俺だって…緋奈と同じだ。」
「…へっ?」
翔くんは、あたしの手を取って、自身の胸に当てた。
ドックンドックンってすごい振動が伝わってくる。
あたしと同じくらい…鼓動が速いと思う。
こんなに…ドキドキしていたの…?
「なあ、緋奈。」
「な、なぁに?」