工業高校のイケメン達に愛されて【下】
『緋奈ちゃん、お誕生日おめでとうっ!!』
「わ、ありがとう陸くん!」
嬉しい、覚えていてくれてたんだ…!
陸くんの明るい声に、思わず微笑んでしまう。
電話の陸くんの声はかなり大きくて、翔くんにも聞こえてると思う。
翔くんはこちらの様子をうかがっていて、首を傾げている。
『いえいえっ!ねえ、緋奈ちゃんさ!』
「うん?」
『今、翔と一緒にいるよね?翔ん家にいる?』
「うん!そうだよ!」
翔くんに、目配せしながら頷いた。
筒抜けなあたしたちの電話に、翔くんがなにか察したような…どこかひきつった表情を見せる。
翔くん、どうしたんだろう?
『やっぱりー!それでね、緋奈ちゃん…!』
「うん?」
『僕今、魅斗と優介と一緒にいるんだけど、どうしても緋奈ちゃんの誕生日お祝いしたくて…!それに今日イヴだし、クリスマスパーティーも兼ねて!』