工業高校のイケメン達に愛されて【下】



『全校生徒のみなさん、静粛に____…』



という、先生のアナウンスも遠い遠い向こうから微かに聞こえるけど、そんなもの誰の耳にも入っていないだろう。


うん、いつもこの学校はこんな感じ。


この雰囲気はなんとなく落ち着かないけど、でも慣れてきちゃった。


そんなぐだぐだな始業式も、ぼーっと突っ立っていれば時間が過ぎるのは速かった。



『では、みなさん静かに教室へ戻って待機していてください。』



体育館の騒がしさのせいで微かにしか聞こえない先生のアナウンスで、生徒たちはぞろぞろと体育館を出て行く。


あ、終わりの合図は割と聞いているんだ、なんて変なところに感心しちゃう。


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