工業高校のイケメン達に愛されて【下】
首を傾げて、翔くんを見上げた。
「…あ、いや。あいつら唐突だなと思ってさ。」
「ふふ、たしかに。」
「ほんとは、丸一日緋奈を独り占めしたかったけどさ。」
「へ…?」
「みんなで集まるのも絶対楽しいから。」
「う、うん…!」
嫌っていうわけじゃなさそうだ。
よかった。
それより今、独り占めって聞こえた…!
…翔くん、そんなふうに思ってくれてたんだ。
わあ、もう嬉し恥ずかしいよ…!
顔が熱くなるのがわかったけど、翔くんにバレないように少し俯いちゃった。
そしてはぐらかすように話題を変えた。
「そ、そうだ、陸くんたち、すぐ来そうかな?」
「そうだな…あいつら家近いし。…あ。」
「ん?」
「…ちょっと待ってろ。」
「うん?」
急にハッと思いついたような顔をした翔くんは、ソファから立ち上がってリビングを出て行ってしまった。