工業高校のイケメン達に愛されて【下】
そして、ものの数十秒で戻ってきた翔くんの右手には…毛布みたいなものが抱えられていた。
あたしは、戻ってきた翔くんに首を傾げた。
「おかえりなさい。」
「…ん。」
そして翔くんはそれを、あたしに差し出した。
無地のチャコールグレーのあったかそうな…これは、ブランケット…かな?
あたしはそれを受け取ったけど、なんでだろう?という疑問が頭を駆け巡った。
「あ、あの…これって?」
「ブランケット、使って。」
「あ、ありがとう。でもどうして?」
「………そのスカート、足寒そうだし。それに…。」
後頭部をガシガシとかきながら、そっぽを向いて少し恥ずかしそうに。
「その格好かわいいし。それにそんな綺麗な足、あいつらに見せたくないし…。」
「………っ」
なんて言われたら、あたしも恥ずかしくなっちゃうよ。