工業高校のイケメン達に愛されて【下】
そして、バーン!と勢いよくリビングの扉が開いて。
「緋奈ちゃ〜〜んっ!!誕生日おめでとーーっ!!」
と、明るい声を響き渡らせたのは陸くん。
「陸くんっ!ありが…」
って、待って待って。
陸くん、なんだか両手を広げてあたしの方へ向かってきてる。
こ、これはまさか…!
と、思ったんだけど…そのあとに続いてリビングに入ってきた翔くんが陸くんの首根っこを掴んだ。
「おい、陸。抱きつこうとしてんじゃねぇ。」
「うわっ!ちぇ〜バレたかぁ。」
「…当たり前だろ。」
首根っこを掴まれたまま、あからさまにしょんぼりする陸くん。
そのふたりのあとに続いて。
「緋奈ちゃん、誕生日おめでとう!」
「…おめでと、誕生日。」
「坂口くん、滝本くんも。ありがとう!」
大きめのビニール袋を提げた坂口くんと滝本くんがリビングに入ってきて、あたしをお祝いしてくれた。