工業高校のイケメン達に愛されて【下】
昨日も学校で4人とずっと一緒にいたのに。
むしろ、毎日一緒にいるのに。
休みの日だからか、こんなふうに4人と一緒にいるのは初めての感覚というか…新鮮に感じた。
外がかなり寒かったんだろう、3人はみんな鼻を赤くしている。
そして、翔くんと坂口くん、滝本くんで話しながらまだ翔くんに首根っこを掴まれたままの陸くん。
あまりずっとそうしていると、苦しそうだよ…!
「翔くん、陸くんそろそろ離してあげて…!」
あたしの方へ一度視線をやった翔くんは「…ああ。」と今まで忘れていたみたいな反応をしてぱっと陸くんを解放した。
その瞬間陸くんが、はあっと大袈裟に安堵したような表情に変わる。
「はーっ!緋奈ちゃんありがとっ!翔ってばひどいなぁもう。」
そして、どこかおどけたような表情で翔くんを見上げている。