工業高校のイケメン達に愛されて【下】
ワクワクしたような、得意げな顔で滝本くんがバッグからゲームを取り出した。
「あ、これ買ったんだ。いいじゃん、やろうぜ。」
「僕もやりたかったやつだーっ!」
さっきまで無表情だった翔くんは、ソワソワしたような様子で滝本くんが掲げたゲームに釘付けみたい。
陸くんも腕を上げて喜んでいる。
あたしはゲームをあまりやらないけど、これは知ってる。
この前発売したばかりで、話題になっていた家庭用ゲーム機のアクションレースゲームだ。
「俺も優介と同じの持ってきた!2台のゲーム機でやろう!お菓子も買ってきたからそれ食べながら!」
坂口くんも、ごそごそとバッグから滝本くんの同じゲーム機とゲームソフトを取り出した。
「へへ、楽しそうっ!」
あたしも、興味津々に身を乗り出した。
そして、みんなが用意してくれたお菓子を広げて。
ワクワクしながらコントローラーを握り、操作を教えてもらいながらみんなとゲームを始めたけど。