工業高校のイケメン達に愛されて【下】



坂口くんに親指を立てた陸くんはにこりと笑い白い歯を見せてから、目をキラキラさせてあたしたちにそう言った。



「緋奈ちゃんと翔は、もしかしてもうケーキ食べたかな?」


「…まあ。」



翔くんは坂口くんに軽く頷いてから、あたしに食べるかどうか窺うように上目遣いを向けた。


あたしはそれに軽く頷いてから。



「みんなありがとう…!食べたいっ!」



みんなにぺこりとお辞儀した。


あたしは陸くんと同じように、目がキラキラしていただろう。


ケーキや甘いものは別腹、いくらでも食べられる…!



「いえーいっ!じゃあ用意しよーっ!」


「あ、あたしも行く…!」



すっと立ち上がった陸くんに続いて、あたしも立ち上がろうとしたんだけど。



「…俺が行く。緋奈はそこいて。」



と、翔くんに阻止されたのと同時にブランケットの件を思い出した。


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