工業高校のイケメン達に愛されて【下】



「それにしても…きったねぇな…。」


「あ、あはは…。」



あんなにシンプルで綺麗な翔くんのおうちのリビングが。


食べかけのお菓子やら食器やらゴミやらで部屋中ごっちゃごちゃに。


女の子のグループで遊ぶときはこんなふうにはならないのに。


この有様は、す、すごい…。



「…ったく。あいつら片付けてから帰れってんだ。」



後頭部をガシガシとかきながら愚痴をこぼす翔くんに、少し同情しちゃった。



「なんかみんな、すごくテンション高くなってたもんね。」


「…ああ。炭酸飲料で酔ったのかと思ったわ。」


「ふふっ、たしかに。」



本当に、みんなワイワイして爆笑の嵐って感じで、収拾がつかないくらいお祭り騒ぎだった。


あんなふうにくだけた雰囲気で過ごせたのは、新鮮ですごく楽しかったけど。


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