工業高校のイケメン達に愛されて【下】
文化祭準備
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「あ、陸悪い。そこの工具とって。」
「はいよ!優介!」
「サンキュー。」
文化祭一週間前。
少しずつ、校内の装飾が文化祭モードになっている。
今うちのクラスでは、滝本くんと陸くんが、セット作りに励んでいる。
坂口くんは、使わない机や教卓を別の教室に運びに行ってくれている。
「ふふふ、ポスターとか作るの久しぶりで楽しいなぁ。」
あたしは、今は相葉くんと一緒にポスター作りをしているんだ。
「…俺は、あんま描くの得意じゃない。」
相葉くんはあたしが書いた文字に色を塗りながらそういった。
「そうなの?でも相葉くんが端っこに描いたこのうさぎさん、すごくかわいいとおもうよ?」
「バカやろ…本当なら消したいくらいヘタクソだっつの。」
相葉くんが手持ち無沙汰にしていたので手伝ってもらったんだけど、絵を描いてって言ったら、うさぎさんを描いていた。
片耳が折れていて大きな黒い目のうさぎ、描いた本人はヘタクソだなんて言ってるけど、絵心があってかわいいと思うな。