工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「__あれ、緋奈ちゃんもう帰っちゃうの??」
そのときちょうど坂口くんが教室に帰ってきて、慌てた様子のあたしに首を傾げた。
ちなみに滝本くんと陸くんはまだ、セット作りに夢中みたいでこちらには気付いていない。
「う、うん…今日はあたし相葉くんと材料買いに行ってくる!何か足りなそうなものとか必要なものがあったら教えて!」
「翔と?おーわかった!そしたらガムテープが足りなさそうだから、お願いしていいかな?」
「了解しました…!他にも何かあったらメッセージで教えて!ごめんね、明日はみんなのお手伝いちゃんとするから!」
「気にしないでーこっちこそありがとう。気をつけて行ってきてね。」
「うん、またあしたね!」
すでに相葉くんは教室から出てしまっていて、あたしは坂口くんに別れを告げて教室をあとにした。
慌てていたせいで坂口くんと早口で会話してしまったから、ガムテープ買うこと忘れないようにしなきゃ。