終わりにした夫婦
···亜子の実家
私の実家についた
父と母には、羽叶さんとお付き合いを
始めたときに報告をした。
二人ともびっくりしていたが
「「あなたが幸せなら」」
と、言ってくれた。
子供達にも話をして
今日、実家に来てくれていた。
柊は、遅れてくるとか。
« ピンポーン »
「いらっしゃい」
「ただいま」
「おじゃまします。」
私の後ろから
頭を下げて入ってくる羽叶さんに
お母さんは、びっくりしていた。
背が高く、イケメンな羽叶さんに。
「お母さん、皆待ってるんでしょ。」
「あっ、うん、そうね。
片山さんがあまりにも・・・」と、母。
「ハイハイ。いくよ。
羽叶さん、どうぞ。」と、私。
「クスッ、ありがとう。
おじゃま致します。」
と、私について羽叶さんは
廊下を進むと
お母さんが、慌てて後を追ってきた。
リビングにはいると
父と豪と菫がソファーに座っていた。
私と羽叶さんが入ると
豪と菫は、立ち上がった。
羽叶さんは、二人に黙礼をして
父に
「おじゃま致します。
私は、片山 羽叶と申します。
この度は、私の事でお時間を
作って頂きまして、
ありがとうございます。」
と、頭を下げた。
父は、
「いらっしゃい。
どうぞ、座ってください。」
と、言った。
私達は、父の前に二人で座ると
母がお茶を用意してきた。
羽叶さんは、母にお土産を手渡していた。
「ありがとうございます。
後で、一緒に食べましょう。」
と、母が言うと
「是非。」
と、羽叶さん。
そんな会話を聞いた後
父が、皆の自己紹介をした。
豪と菫は、自分達の挨拶をしてから
お互いの伴侶の話をしていた。
羽叶さんは、頷きながら聞いていた。
一通りの話が終わると
羽叶さんが
「私は、亜子さんと結婚をしたいと
思っています。
お許し頂けますか?
離婚から半年は、出来ませんので
その後と考えています。」
と、言うと
父は、
「片山さんは、本当に亜子で良いのですか?
自分の娘を擁護するわけではないが
亜子は、できた娘だと思っています。
ですが、子供は、もう年ですから
難しいと思います。
初婚の片山さんには、
寂しいことではないかと
それに、ご両親にもお孫さんを見せても
抱かせてもやれないのですよ。」
と、いうと
羽叶さんは、
「朝、私の実家で亜子さんが
その事を私の両親に話しました。
父は、結婚もしないと思っていた
息子が、結婚をするきになったことで
嬉しいようです。
私は、亜子さんだから結婚したいのです。
亜子さんだから共に生きたいのです。
他の方とか、考えていません。
お願いします。
必ず二人で幸せなになります。」
と、いうと
父は、上をむいてから
羽叶さんを見て
「娘を宜しくお願い致します。
今度こそ幸せにしてやって下さい。」
と、頭を下げた。
羽叶さんも頭を下げて
「ありがとうございます。」
と、言ってから
豪と菫に
「お母さんと結婚することに
賛成してくれますか?
豪君も菫さんも、一緒に暮らすわけでは
ないけど、亜子さんが大切に思っている
子供さんにも認めて貰いたい。」
と、頭を下げた。
豪は、
「最初 母さんに聞いたときは、
びっくりしました。
もう母さんは、ずっと一人で生きて行くと
思っていたから。
でも、好きな人ができたの
と、言われて・・・
自分の事でこんな嬉しそうな
顔をしている母さんを見たのは、
初めてで、複雑だけど
母さんが幸せなら
いいんじゃないかと
思いました。
ずっと、俺達兄弟のためだけに
生きてきた人だから。
友達と出掛けたり
自分の時間を作ったり
全然したことない母さんだから
今度は自分の為に幸せになってほしい。」
と、言う豪君に
「豪・・・・・」
と、涙を流す亜子。
「ありがとうございます」
と、羽叶は言いながら
亜子の涙を拭いた。
「母さん、幸せになってね。
片山さん、母を宜しくお願いします。」
と、菫がいうと
豪も頭を下げた。
「豪君、菫さん、本当にありがとう。
きっと幸せにします。
僕も亜子がそばにいると
幸せですから。」
と、羽叶さんがいうと
二人とも嬉しそうにしていた。