終わりにした夫婦

···省吾と羽叶


省吾と羽叶・・・

羽叶と亜子ちゃんが
別れた話は葵から聞いていた。

仕事も住むとこも
辞めて変わった方が・・・と
言われたらしいが·····
とんでもない。

亜子ちゃんに辞めてもらっては
こちらが困る。
その事は、羽叶にも伝えた。

羽叶は、かなり落ち込んでいるが
俺は、入籍してからでなくて
良かったのではないかと思った。
 
また、亜子ちゃんが
傷つく事にならずに。

「だから、瑛里子に関わるのは
やめとけといっていたんだ。
まあ、亜子ちゃんとお前が付き合うように
なってからは瑛里子の事は
忘れていたが。」
「・・・・・・・・」
「亜子ちゃんに言われて
お前は、二人が同時に助けて求めた時に
決断できないと、わかったんだ。
致命的だな。」
「なぁ·······省吾···
俺は、瑛里子と一緒になった方が
よいのかな?」
「お前、バカだろ!
自分に気持ちもない
ただ、腐れ縁だと思っている男と
一緒になって、瑛里子が幸せに
なるわけないだろう。
瑛里子にも失礼だろ。
そんな風に思うなら
始めから亜子ちゃんに
近寄るべきじゃなかったんだよ!!」
「····亜子と·····幸せになりたかった。」
「親父さんとお袋さんに
ちゃんと説明しとけよ。
がっかりされるだろうけど。」
「·····そうだな。」

省吾も羽叶の両親がどれだけ
亜子との結婚を喜んでいたか
知っていたので、辛いものがあった。

葵も、亜子を傷つけた事で
羽叶にかなり怒っていて
今は、口もきかない状態だ。

俺も頭にきてるが
   捨て置き切れない。
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