心の中に奏でる、永遠の向日葵


先生はそう言うと、ドアを開けて俺を中に入れてくれる。
 

中に入ると、たくさんの先生が慌ただしそうに授業の準備をしていた。
 

「ここに座ってくれ」
 

先生は近くのソファを指さして俺に指示すると、奥に消えて行ってしまう。
 

俺は、とりあえずソファに座った。すると、なんだかちょっと楽になる。
 

なんだかんだ言って、俺はやっぱりあの時焦っていたのだろう。
 

体のどこかについていたおもりが外れるような感覚だ。
 

「いやあ、すまんすまん」
 

さっき案内してくれた先生が、頭をさすりながらこっちに向かってきた。
 

「どうやら、お前の担任は俺だったみたいだ。よろしくな」
 

先生はそう言って、手を差し出す。俺は、その手を握って、握手した。
 

「えっと、名前は…空川日向(そらかわひなた)、だったよな?」
 

名前を確認され、俺は黙って頷いた。


 
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