心の中に奏でる、永遠の向日葵
努力の形
努力の形
月曜日。向日葵がいないこの日は、そのまま家に帰ったり、三人の部活の見学に行ったりと、その日その日の気分で、違う行動をとっていた。
しかし、水田の剣道大会が、今週の土曜日に迫ったこの日は、俺は興味本位で水田の練習場である、体育館に向かった。
最初の頃は、皆同じ胴着を着ていたため、誰が誰だか分らなかったが、最近になってなんとなく、誰が水田なのか分かるようになっていた。
俺は、体育館の中に入って、水田の姿を探した。
「にぶい!もっと、力を入れて!」
心なしか、いつもよりも厳しい雰囲気が流れている。鋭い声が、そこら中で飛び交ていた。
それでも俺は、目をキョトキョト動かした。一人のすらりとした背の人に、目が止まる。
あ、水田、と思って、俺は水田の姿に声をかけようとした。
しかし、水田は何か大きな道具らしき物を、竹刀で何度も殴っては、時折横の人から怒号を食らっていた。
「だめ!もっと美しく!もっと勢いよく!」
何がいけないのかは分からないが、何度も何度も怒られていて、なんだかかわいそうになってきてしまう。