心の中に奏でる、永遠の向日葵
やがて、向日葵は少し落ち着くと、しゃっくりをしながら、すっかりボロボロになった顔を、乱暴に拭く。
「…私のね…私の…」
今度こそ勇気を出して、向日葵が俺に話そうとしているのを、俺はトーンだけで感じることが出来た。
「大丈夫。落ち着いて、ゆっくりと」
俺は、あんまり向日葵の無理はしてほしくなくてそう言うと、向日葵はうんうんと頷く。
それでも、向日葵はきちんと、今までずっと下を向いていた瞳を、俺に向けた。
目は合っていないけど、向日葵の気持ちは伝わってきた。
向日葵は、切なく、悲しげに、微笑みながら、口を開けた。
「…私はあと…九ヶ月…しか…生きられません」
「…は?」