心の中に奏でる、永遠の向日葵
…え?
まさか。
彼女は何でもないように、窓際まで歩いていく。
いや、でも。
もしそうなら、ピアノを弾いているときに、自分の指を見ていない理由が、分かる気がする。
「あの」
「ん?」
彼女は、こっちを振り向いてはくれるが、目は俺を見ずに、少し下を見ていた。
「こんなこと聞いたら失礼ですけど…あ、あの、もしかして、盲目、です、か?」
心を決めて、質問した。しばらくの間、沈黙が流れる。
や、やっぱりまずかったかな…。
「あ、あの、すみ…」
「あはははは!」
俺の謝罪を遮りながら、少女は突然笑い出した。
え?な、なんだ?どこかに、笑える要素あったか?
突然の爆笑に、俺はポカンとすると、少女は涙を拭い取りながら、口を開ける。
「びっくりしたー。そんな、改まって聞かなくたっていいのに。っていうか、ピアノ弾いてる時点で、気づかれてるのかと思ってた」