90年前からの短冊
目を開けたら、満天の星が輝いていた。
おかしい、私は伊東 賢治の本を読んでたはずなのに……。
都内の明かりじゃこんな星が見えないから、これ夢なんだろうなぁ。と思い、頬をつねる。
……痛い。
「えっ!?夢じゃないの?」
と、私は飛び起きると、隣で驚いた声がした。
そこにいたのは、なんか着物を着た男性。だけど、髪にはちょんまげが生えてなく、短い黒髪をさらさらとゆらしてる。
正直、イケメンというわけではないような普通の男性なのだけれど、悪くもない見た目だった。
「よかったぁ、目が覚めて。大丈夫ですか?」
と、青年は聞いてくる。やけに訛りが強いな。今どきいるか?ここまで訛る人って。
その目は星のようだなとも思った。
なんとなくだけれど、優しいけれど気弱そうな瞳。
「だ、大丈夫です。ここはどこですか?」
「ここはイタリア海岸です」
イタリア海岸……というと、ここはイタリア?
でも、違うよなぁ。明らかにここは日本だ。
うん?ちょっと待って!!
と、目の前の本を読もうとするが、明かりが見えず、諦めた。
「おぉ、本を読むとは珍しい趣味をしていますね。
もう少ししたら蛍がここら辺を明るくしてくれるんですが……」
と、青年は残念そうに言った。
「……いえ、私は大丈夫です。
私は、石榴 心音(さくろ こころね)です。あなたの名前は?」
「僕ですか?僕の名前は……伊東 賢治です」
おかしい、私は伊東 賢治の本を読んでたはずなのに……。
都内の明かりじゃこんな星が見えないから、これ夢なんだろうなぁ。と思い、頬をつねる。
……痛い。
「えっ!?夢じゃないの?」
と、私は飛び起きると、隣で驚いた声がした。
そこにいたのは、なんか着物を着た男性。だけど、髪にはちょんまげが生えてなく、短い黒髪をさらさらとゆらしてる。
正直、イケメンというわけではないような普通の男性なのだけれど、悪くもない見た目だった。
「よかったぁ、目が覚めて。大丈夫ですか?」
と、青年は聞いてくる。やけに訛りが強いな。今どきいるか?ここまで訛る人って。
その目は星のようだなとも思った。
なんとなくだけれど、優しいけれど気弱そうな瞳。
「だ、大丈夫です。ここはどこですか?」
「ここはイタリア海岸です」
イタリア海岸……というと、ここはイタリア?
でも、違うよなぁ。明らかにここは日本だ。
うん?ちょっと待って!!
と、目の前の本を読もうとするが、明かりが見えず、諦めた。
「おぉ、本を読むとは珍しい趣味をしていますね。
もう少ししたら蛍がここら辺を明るくしてくれるんですが……」
と、青年は残念そうに言った。
「……いえ、私は大丈夫です。
私は、石榴 心音(さくろ こころね)です。あなたの名前は?」
「僕ですか?僕の名前は……伊東 賢治です」