この瞳だけを見て




「ねぇ、私から話してもいい?」


「うんいいよ」


「違ったらごめんけど関谷って…祐奈のことが好きなの?」


「えっ原さん⁉︎なんで?どういうこと?」



関谷は予想外な質問に戸惑い焦り始める。



「だって小西くんと祐奈の間に入って邪魔してた時あったでしょ⁉︎」


「ん⁉︎ちょっと待ってそれは違う‼︎何か勘違いしてるぞ‼︎」



慌てて弁解しようとする関谷に対して、茉侑は腕を組んで冷静に耳を傾ける。



「俺はあの時ただ、『智哉が気になって追いかけている原さんってどんな子なのかな⁉︎』って探ってただけ」


「そうなんだ…ならいいや」


「いいんだ(苦笑)いや、焦ったわ〜。てか俺って親友の彼女を横取りするような奴に見えるのか?」


「うん、私にはそう見えたんだもん‼︎」


「おい⁉︎」



誤解が解け、茉侑は安心したのかほっと一息ついて、再びコーヒーに口をつける。





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