この瞳だけを見て




( 帰宅後 )



「祐奈、こっちおいで?」


お風呂を済ませて2人でソファに並んでのんびりテレビを見ていると不意に名前を呼ばれる。


既にピタッとくっついてるのにどうしたんだろう?と思って見ると、あっという間に腰を抱かれ腕の中に収められる。


優しく抱きしめられほっぺ、鼻、おでこ、手の甲、首筋、とキスの嵐。


ふふっと微笑みながら愛おしそうな顔でキスが落とされる。


ちゅ、と音を立てて首から離れた唇。至近距離で見つめ合う形になり、口にキスされる、と目を瞑った所で智哉がふと離れて



「もう寝よっか」なんて言う。


思わず、え…という顔をすると、そこにはによによした智哉。



「なに?なにかあった?」って顔。



絶対分かってて私の反応を楽しんでいる。


恥ずかしくなり「なんでもない」と言うと袖を引かれて耳元で



「何して欲しいか、言ってくれないと分からないよ?」と言われる。



すり、っと唇を指で撫でられ、とうとう我慢出来なくなり



「キスして…」と言うと唇にキスが降ってくる。





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