この瞳だけを見て




2人でコンビニの前でアイスを買って立ち食いしているところに、自転車が目の前を走って行った。



「ねぇ、今自転車乗ってたのって…」



祐奈が言いかけた瞬間に、走り去ったはずの自転車が戻ってきて、2人の方へ近づいて来る。



「智哉見つけたぞー‼︎俺を置いて行くなよ〜‼︎」



自転車でやって来たのは関谷くんだった。



「2人で何アイス食ってんだよ‼︎原さん、アイスが溶け出してるよ‼︎」


「えっ⁉︎」



関谷くんは教えてくれたのだと思いきや、祐奈のアイスを一口パクッと食べたのだ。



「うわっ、このアイス美味い‼︎」



アイスを食べられた祐奈は、自然と小西くんの方に顔を向けた。


祐奈のどう反応したらいいのか分からない困った表情を見た小西は、咄嗟に関谷を優しく注意をする。



「人のアイスを食べるなよ‼︎」



小西くんは笑顔を見せていたが、内心モヤモヤした感情が湧いていた。





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