この瞳だけを見て
「なんか青春ぽくない⁉︎」
「確かに‼︎」
流石に小西の首元までは、身長が足らず腕が届かないので諦めた。
これがよくCMとかドラマとか少女漫画で言われる『青春』なんだろうか。
それとも暑さと疲れで、頭がおかしくなったのだろうか。
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ジュースを飲み一息ついた頃に「じゃあ私、先に教室戻るね」と小西くんに一声かける。
歩き出した祐奈を見た小西は、「原さん‼︎」と呼び止めた。
呼び止められた祐奈は、後ろを振り返る。
「何?どうしたの⁉︎」
「俺を見てて欲しい」
「えっ⁇なんて?聞こえない‼︎」
少し2人の間に距離があったので、声が届かず思わず聞き返して、再び小西くんの方へ近付く。
「いや、いいや‼︎」
そう言って反対側の校舎側へ行ってしまった小西くんを見て、祐奈は首を傾げ再び歩き出した。