この瞳だけを見て
テントの外を走って誰かを探している生徒が2人いて、関谷を見つけると大きな声で名前を呼ぶ。
「関谷‼︎係の仕事来てないから先生が探してるぞ」
「あっやべぇ…忘れてた‼︎」
「原さんは係の仕事中だからちょっかいかけちゃダメだって‼︎」
関谷を探していた生徒2人は、同学年の他クラスの男子だった。
「ちょっかいって⁉︎笑人聞き悪いこと言うなよ〜笑。俺行かなきゃ、じゃあな‼︎」
そう言って関谷は探しに来た生徒と一緒にテントを後にした。
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入場門に走って向かった関谷に対して、既に仕事をしていた小西が話しかける。
「ごめん、遅くなった」
「大丈夫?治療してもらった⁇」
「おぉ‼︎この通り‼︎」
ほら‼︎と右腕を見せた関谷の手首を掴んで、怪我のところをじっと見る小西。