この瞳だけを見て
「簡単に言うとイケメンで背も高くて優しくて気配りも出来て、いつもニコニコ笑ってる感じ。とにかく完璧な人だよ」
「えぇ…そんな人が世の中にいるんだね。むしろいつか会ってみたい」
なんで私が友達の彼氏のいいところを熱く語ってんだか…
そんな自分に呆れてしまった茉侑だが、それだけ友達の彼氏を認めてるって事だと改めて確信した。
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急いでバス停に向かい、丁度タイミング良くバスに乗りこむ。
待ち合わせであるバス停で降りると、ベンチに座って待っている男性の姿があった。
「お待たせ‼︎」
私と彼が向かい合わせで立っている間を、春風が吹いて長い髪が靡いて思わず目を瞑った。