この瞳だけを見て
「原さん、買ったら必ず領収書貰ってきてね」
「はーい‼︎」
食材調達係の祐奈と関谷がクラスを後にする後ろ姿を静かに見届ける小西に、クラスメイトが小西を呼び戻し、再び作業へと戻って取り掛かり始めた。
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買い出しに出かけた祐奈と関谷だったが、祐奈の頭の中には、クラスに残った小西くんの事ばかり。
他の女の子達とその場に残る小西くんのことが気になり過ぎて、スーパーに着いてからも買い出しが全然楽しめなくて、ボーッとしてしまう。
「原さん?」
名前を呼ばれて「えっ?」と返事をする祐奈を見兼ねた関谷は
「違うこと考えてたでしょ?」
くすくす笑いながら、祐奈の腕にかけられた買い物カゴを取った。
「えっバレた?」
「如何にも上の空って感じだったよ」
関谷はせっせと必要な材料を次々と選び、カゴに入れていく。