この瞳だけを見て




「ごめんね⁉︎こんな話を関谷くんにしても困るよね⁉︎」


「いや、そんな事ないよ?付き合ってたら悩みの一つや二つはあるもんだよ‼︎今は相手の良いところばかり見えるけど、嫌なところもいずれ見えてくるよ?」


「なんか凄い経験豊富感ある言い方だね」


「まだ17歳だよ?」



会計に並んでいると、買い物カゴの中にアイスが入っていて、関谷はレジ打ちの店員さんに「アイスだけ別で会計して下さい」と一言伝えた。



スーパーを出た後、関谷はビニール袋からアイスを取り、祐奈に渡した。



「えっいいの?」


「アイスでも食べて、元気だしな‼︎」



関谷くんに元気づけのアイスを奢ってもらう。



「あんまり深く考えなくても良いんじゃないかな?あいつ視野広いし、周りの空気読めるから、原さんの考えてる事なんてすぐ気付いちゃうよ‼︎」


「そうかな。関谷くんありがとう」



自信を少し取り戻し、思わず微笑みながらアイスを頬張った。





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