この瞳だけを見て




「もしかして早速⁉︎」



茉侑は小西の靴箱を開けると手紙とチョコレートが入った袋や箱がいくつか入っているのを目の当たりにした。


一旦靴箱を閉めると、茉侑は小西の顔を見てニヤッと不吉な笑みを浮かべた。



「相変わらずモテモテだねぇ〜」


「どーしよ、困ったな色々と…」


「小西に彼女いるの知らないのかな⁉︎それかダメ元で渡してるのかな…?」



祐奈の友人である茉侑に見られてとても厄介だが、なんだかんだ機転が効くので、上手く間に入ってくれるだろう。



「でもどうするの?祐奈にはこの事言うの⁉︎」


「いや流石に隠すのもおかしいだろ、いずれバレる事なんだしちゃんと言うつもりだよ」


「そっ‼︎ならいいけど。なんか面白い展開になりそうな予感…」



茉侑は小西の肩を叩いて、去り際に「モテ過ぎても大変なんだねぇ〜」と捨て台詞を言って先に教室の方へ向かって行った。


小西はもう一度靴箱を開けて、靴を履き替えながら、一つ一つ袋や手紙の中身を確認していく。



「あれ?これって…」





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