この瞳だけを見て



✳︎ ✳︎ ✳︎


【 友人宅 】


手元にある缶ビールやグラスの空きを見て祐奈は席を立つ。



「あれ、お酒無くなったね。まだみんな飲むでしょ⁉︎」


「じゃあ、祐奈ー行こ」



智哉に誘われ行こうとしたら1人の男子が立ち上がった。



「あー小西いいよ、俺らで行くよ」



そう言って祐奈の腕を掴んだのは、大学の同級生大内滉太(おおうちこうた)だ。



玄関先で2人に腕を掴まれる状態になり、身動きが取れない。


えっなに?なにこれ⁇


まさか私…大内くんと智哉に取り合いされてる?



リビングから玄関先で静かに火花を散らす2人をチラ見していたサークルの女子2人が



「なんかドラマみたいな展開だね」



と呟きながらつまみをパクパクと食べていた。





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