ずっと君だけを…
「あなた、彼氏いないってこのあいだ言ったよね? あれ嘘なの? じゃなきゃわざわざ家に来ないよねぇ」
「……………」
黙りこんだ私を見て、叔母さんは、私の胸ぐらを掴んだ。
「何とか言ってよ! だんまりじゃ何も分かんないから! はっきり言ったらどう? ねぇ? 聞いてる?」
私は、叔母さんに腹がたった。
「…がうから」
「何? 聞こえない」
「違うから! 叔母さんには、関係ないから!」
私は、2階の自分の部屋に入った。私とタクは、まだ別れていなかった。あの時のままだった。