パクチーの王様 ~逸人さんがあやしい物を見ています~
「翔平がお腹に居るとき食べたかったものって、翔平が好きなものが多かったのよね。
この子、パクチーが好きなのかもね」
と芽以のお腹を見ながら、水澄が笑い、逸人にトドメを刺していた。
いや、いいじゃないですか。
店主だけがパクチー食べられなくっても。
パクチー好きになった方が味の見極めがわからなくなりそうだとか言ってたじゃないですか。
ねえ……。
まだ結果はわからないが、なんとなくめでたい、と言うことで、逸人が店のみんなにワインを振舞ってくれ、みんなで楽しく呑んだ。
いや……、私はもう呑めないんだが、と思いながら、芽以はお腹に手をやる。
騒がしい店内をようやく、ちょっと嬉しそうに見ていた逸人がこちらを向いた。
芽以のお腹に視線を向ける。
「いや、まだわかりませんけどね」
と芽以は照れながらも、一応言っておいた。
期待させておいて、また違っていたら、逸人さんが悲しむな、と思ったからだ。
「いや、どっちでもいい」
と逸人は言ってくる。
「言ったろう?
違ってたら、また、頑張ろう」
そう言い、手を握ってきた。
芽以は赤くなり、
「……はい」
とうつむく。
この子、パクチーが好きなのかもね」
と芽以のお腹を見ながら、水澄が笑い、逸人にトドメを刺していた。
いや、いいじゃないですか。
店主だけがパクチー食べられなくっても。
パクチー好きになった方が味の見極めがわからなくなりそうだとか言ってたじゃないですか。
ねえ……。
まだ結果はわからないが、なんとなくめでたい、と言うことで、逸人が店のみんなにワインを振舞ってくれ、みんなで楽しく呑んだ。
いや……、私はもう呑めないんだが、と思いながら、芽以はお腹に手をやる。
騒がしい店内をようやく、ちょっと嬉しそうに見ていた逸人がこちらを向いた。
芽以のお腹に視線を向ける。
「いや、まだわかりませんけどね」
と芽以は照れながらも、一応言っておいた。
期待させておいて、また違っていたら、逸人さんが悲しむな、と思ったからだ。
「いや、どっちでもいい」
と逸人は言ってくる。
「言ったろう?
違ってたら、また、頑張ろう」
そう言い、手を握ってきた。
芽以は赤くなり、
「……はい」
とうつむく。