好きだから傷付ける
孤独なのは彼か私か
学校からの帰り道
今日も私はあの人を見かける。
鬼藤 雅來
私の通う松葉台第一高校の
クラスメイト。
松葉台第一高校は、有名な進学校でも
不良ばかりがいるヤンキー高校でもない。
ごく普通のどこにでもある高校だ。
でも、彼は違う。
彼のような人が何故この高校に
通っているのか疑問に思うほど
凶暴で喧嘩ばかりする問題児。
そんなに喧嘩がしたいなら
隣町にある有名なヤンキー高校にでも
行けば良かったんじゃないかと思うけど
人の人生にとやかく口出しは出来ない。
とにかく私は彼とは絶対に
関わりたくなかったから
喧嘩が行われている
路地裏に面した大通りを
足早に歩く。