好きだから傷付ける
瀧澤「大切な人の事を守れる自分に
なるためのスタート地点。
俺達の様に学校や家庭から
見放された人間は沢山いる。
でも、どうしようもない俺達だけど
どんな人にも平等に未来はある。
そんな奴等がここに集まれる様に
なれば最高じゃね?って
雅來が言ったんだ。
アヴニール。その名前を付けたのは
雅來なんだ。雅來の本心は分からない。
でも、あいつはいつだって
苦しむ人を助けようとする人間だから。
仲間のいない美空に仲間を
作ってやりたい。そう思った気持ちは
偽物じゃないと思う。」
そうだ。瀧澤さんの言う通りだ。
鬼藤くんはいつだって
誰かの為に戦ってきた。
今までの事は分からないけど
少なくとも、私の為に戦ってくれた。
美空「瀧澤さん。
鬼藤くんの居場所分かる?」
瀧澤「岩下橋だと思う。
そこが雅來の思い出の場所だから。」
私は走った。早く謝りたくて。
私は走った。早く会いたくて。