好きだから傷付ける
美空「...えっと。」
雅來「今日は樹さんに話があって
来たんだけどかなり忙しそう
だったから話せなくて。
...そうそう、これ滝川にって。
今日から1週間、出張で
こっちにいないらしいから
このお金も預かった。」
鬼藤くんから受け取った
封筒の中には3万円が入っていた。
1週間で3万円なら優雅な生活が出来る。
十分すぎるほどの金額だった。
雅來「学校の事とかで
金がいるようなら連絡しろって
樹さんが言ってたよ。」
いっくんはそんな事まで
話したんだと嬉しい様な
気恥しい様な感情が押し寄せる。
何もわざわざ私生活を
伝える事などないようにも思うし
その反面、鬼藤くんの事を
認めてくれた嬉しさもある。