好きだから傷付ける
あー、反則だ。
せっかく我慢したのに。
鬼藤くんがまた私に幸せを
くれたから我慢出来なくなった。
雅來「本当、泣き虫。」
涙を流す私を見ながら
鬼藤くんは笑って
まだ少し水滴の残る指で
私の涙を拭ってくれた。
雅來「樹さんが帰ってくるまで
毎日一緒に晩飯食おう。」
美空「うん!」
鬼藤くんは私の事を
抱き締めるとカバンを持つ。
雅來「じゃあ、また明日の朝
迎えに来るから。
ちゃんと戸締りしろよ。」
美空「ありがとう。」
その日、私は幸せを胸に眠りについた。