好きだから傷付ける

ーガチャ

雅來「ごめん。おまたせ!」

でも、鬼藤くんの顔を見ると安心する。

雅來「そろそろ寝よう。」

美空「うん。」

鬼藤くんと初めて寝るベッドの中。
緊張して、眠れるはずなどなかった。
ドキドキした。ワクワクした。
でも、同じくらい緊張と不安があった。
これから何が始まるんだろうって。

雅來「滝川。」

美空「何?」

雅來「焦らなくていいと思う。
今じゃなきゃダメなんて事
ないと思うんだ。
迷いや不安がある時は
無理しなくていい。」

何だ、やっぱり鬼藤くんには
お見通しなんだ。
安心して涙が流れた。

雅來「意気地無しでごめんな。」

美空「違うよ。幸せだから泣いてる。」

雅來「そっか。おやすみ、滝川。」

美空「おやすみなさい、鬼藤くん。」

鬼藤くんと一緒にいて
流れる涙はいつも幸せの涙だ。
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