好きだから傷付ける
いつか、真由さんが言っていた。
鬼藤くんは本来怪我をさせた相手を
助けるような人じゃないって。
私だから助けてくれた。
雅來「でも、俺の思いとは裏腹に
滝川は家の前で俺の手を離した。
俺はまた諦めた。やっぱり俺は
滝川と友達になることさえ
出来ないんだと思った。
だけど、滝川は送っていってって
俺の事を認めてくれたんだ。
どれだけ周りから嫌われようとも
俺の事をちゃんと見てくれた。
1人の人間として。高校生として。
すげぇ、嬉しかった。」
高校生にもなってこんな事を
言うなんて、恥ずかしいけど
運命みたいだなって思った。
雅來「すげぇ!運命かよって思った。」
でも、やっぱり鬼藤くんも
私と同じ事を思っていて
それでいて、恥ずかしがらずに
その事を口にした。