好きだから傷付ける

翌日、私はお弁当作りに精を出した。
私の分と鬼藤くんの分。

...鬼藤くんは...色々と大変だろうから。

2人分のお弁当を持って
学校へ行くと鬼藤くんは
机で眠っていた。

授業も聞かずお昼休みまで、ずっと。

平気なんだろうか。
こんな風に過ごしていて
勉強の方は...と心配になった。

でも、お昼休みになると
鬼藤くんは起き上がり私の机へと
やって来る。

雅來「今日は屋上で飯食おう。」

美空「うん。」

雅來「先に行ってて。」

美空「...あの...」

雅來「何?」

美空「...いや。何でもないよ。
屋上で待ってるね。」
< 36 / 197 >

この作品をシェア

pagetop