好きだから傷付ける

本当に1ヶ月間、鬼藤くんは
1度も休まずに学校に通った。
自宅謹慎になるような
大きな暴力事件も起こしていない。

雅來「今日の弁当、何?」

美空「鬼藤くんの好きなハンバーグ。」

雅來「お!楽しみだな!
早く昼にならねぇかな。」

美空「まだ、学校にも着いてないよ。」

こうして一緒に登校していると
鬼藤くんが普通の高校生のように思える。
つい最近まで喧嘩ばかりしていた人とは
思えないほど、今の鬼藤くんは変わった。

木島「おはよう!雅來。美空。」

学校近くの曲がり角で
いつものように木島くんが合流する。
私たち3人は何をする時にも
一緒にいるようになった。

初めて出来る友達が
まさか、男友達だとは
思わなかったけど
友達がいないよりは随分とマシだ。
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