好きだから傷付ける
美空「沢山、傷付いてきたんだよ。
鬼藤くんは、誤解されやすいから
傷付く事、沢山あったと思うんだ。
だから、私は傷付けたくない。
鬼藤くんの気持ちに誠実に向き合いたい。
でも、分からないんだ。
鬼藤くんの事を好きって思う気持ちは
恋愛感情なのか友達としてなのか
私にはよく分からない。」
木島くんは私に向かって頭を下げた。
木島「ごめん。俺が余計な事言ったから。」
美空「そうじゃないよ。
きっといつかぶつかる壁だから。
木島くんに言われたから
考えたんじゃなくて
私が考えたいと思ったから。
中途半端は良くないよ。」
木島くんは残りのパンを一気に
頬張るとそれを牛乳で流し込む。
パンの袋をぐちゃぐちゃに丸め
袋に入れると勢いよく立ち上がった。