好きだから傷付ける

私が笑うと鬼藤くんも笑って
あー、こんな笑顔が見られて
幸せだなって思った。

美空「違う違う。この公式は
ここで使うんじゃなくて
問3で使うから。今はこっち。」

頭を悩ませながら問題と向き合う
鬼藤くんの真剣な眼差しも
もちろん、カッコよくて
私はどんどん好きになっていった。

ずっと一緒にいたい。
そう思うようになった。

夢中になって勉強していたら
いつの間にか時計の針は
19時を指していた。

雅來「やべっ!!」

そう言うと鬼藤くんは
慌てて立ち上がり
帰り支度を始めた。

雅來「悪い、滝川!
今からバイトだから俺行くわ。
送ってやれなくてごめん。」

美空「平気だよ。
バイト頑張ってね!」

雅來「ああ。気を付けてな!」

本当に慌てているのか
鬼藤くんは走りながら
アヴニールを出て行った。
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