幼なじみはイケメン君

涙腺がゆるんできて、目の端っこに涙がうかんでくる。


「俺と高校離れちゃうの寂しい?」

からかうようにして拓也が聞いてきた。


ばか…そんなこと言われちゃうと、本当に泣いちゃうよ…。


はぁ…。呼吸を整えて、涙がこぼれないように上を向いて

出来るだけ明るい調子で答える。


「全~然さびしくないよ。」


「ははっ。ウソでも“寂しい”って言えないのかよ。」

そう言って、拓也に髪をクシャクシャにされる。


「拓也こそ寂しいんじゃないの?」

拓也と同じように、からかうようにして聞く。


< 28 / 78 >

この作品をシェア

pagetop