幼なじみはイケメン君
拓也がそう言って、ノートのはじっこに走り書きしたのは
「出納」の文字
「何て読むか分かる?」
拓也あたしが読めないと思ってるな
ニヤニヤしてるし~
手には、漢検3級のテキストを持っている
悪いけど、漢検3級は持ってますから!
「“すいとう”でしょ」
「スゲー!なんで分かんの!」
「まぁ~ねっ!漢検3級なら、もう持ってますから。」
拓也にあたしが読めないと思われていたのが悔しくて、悪態をついてみる。
「ははっ!なんかお前むかつく~。」