神谷ナツカの虚空
次の日、俺は席の前後っていう関係があるから神谷とも関わりを持てるかもしれないなと考え、話しかけた。
「なあ、自己紹介の時言ってた事って本当なのか?」
すると不機嫌そうに彼女は言った。
「当たり前でしょ!ところであなたは未来人なの?」
彼女は全くそう思ってないかのように話した。
「いや、違うけど。」
さらに不機嫌になった。
「じゃあ何で話しかけるの?時間の無駄じゃ無いの!」
その時半ばしょんぼりした俺に向かって手を振りながら俺に話しかけている奴がいた。
「気にすんなって...」
そいつはナツカと同じ生川中出身の川口だった。
「なあ、ナツカって中学の時はどんな様子だったんだ?」
すると川口は不思議そうな目でこちらを見つめた。
「もしかしてシン、ナツカのこと気になってるのか?」
シンというのは俺のあだ名である。理由はよくわからないが…。それはさておき、勿論そんなこと俺は思っていない。
「いや、そんなことは...」
「もし気になってるなら控えめにいっておく。やめとけ。」
うっ、遮られた。
そして彼はそのまま話を続けた。
< 2 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop