神谷ナツカの虚空
その後、昼食を食べてからまたくじ引きをした。今度は俺と剱持のグループと川上と神谷と長谷川さんのグループに分かれた。今回は神谷側が北、俺らが南を探索することになった。剱持との暇つぶしはやっぱり図書館かな、と思い俺は剱持をそこへ連れて行った。俺は暇をもてあますため、寝た。
俺は神谷からの電話のバイブで目覚めた。神谷は、
「今何時だと思っているの?三十秒以内に来なさい!」
と言われた。時計は4時30分を示していた。だが、それからが大変だった。剱持は本を手放そうとしなかったから、俺はわざわざ彼女のために図書カードを作ってやり、その本を借りて、その間かかってきた神谷からの電話をすべて無視した。それでもって急いで駅前に向かった。
「遅い!罰金!」
こうして俺は楽しいはずの休日を金と労力を無駄にすることになってしまった。でも、別れ際に長谷川さんが耳元で『話、聞いてくれてありがとう』と言ってくれたことには正直とろけそうになったよ。でも、その後自転車が撤去されているという事をまだその時は知らなかったんだがな…。
休み明けの日、この日本では梅雨に入り、じめじめとした空気感が人々を苦しめていた。神谷は珍しく始業時間より早く席についた。そして、一日中俺の背中に泥を塗るように愚痴をずっと、独り言でしゃべっていた。俺はそれから少しでも逃れるがべく、部活棟に行った。まあ、そこに向かった理由は他にもあったしな…。
「おい川上、お前も俺に神谷についての話があるんじゃないか?」
すると彼はにやっと微笑み、
「いいでしょう。では少し移動しましょうか。」
と言った。
俺たちは裏庭のショートスペースに向かった。
「まず、お前も、という限り、お二方から何かしら、話を聞いたようですね。彼女たちから神谷さんについてあなたはどこまで聞いたのですか?」
「神谷が普通じゃなくて、おかしな人間だってところまでか。」
「そうなら、話は早いですね。そうです、その通りです。」
「まずはお前の正体を教えてくれ。」
「あなたの察する通り、私は普通の人間ではなく超能力者です。」
俺は神谷からの電話のバイブで目覚めた。神谷は、
「今何時だと思っているの?三十秒以内に来なさい!」
と言われた。時計は4時30分を示していた。だが、それからが大変だった。剱持は本を手放そうとしなかったから、俺はわざわざ彼女のために図書カードを作ってやり、その本を借りて、その間かかってきた神谷からの電話をすべて無視した。それでもって急いで駅前に向かった。
「遅い!罰金!」
こうして俺は楽しいはずの休日を金と労力を無駄にすることになってしまった。でも、別れ際に長谷川さんが耳元で『話、聞いてくれてありがとう』と言ってくれたことには正直とろけそうになったよ。でも、その後自転車が撤去されているという事をまだその時は知らなかったんだがな…。
休み明けの日、この日本では梅雨に入り、じめじめとした空気感が人々を苦しめていた。神谷は珍しく始業時間より早く席についた。そして、一日中俺の背中に泥を塗るように愚痴をずっと、独り言でしゃべっていた。俺はそれから少しでも逃れるがべく、部活棟に行った。まあ、そこに向かった理由は他にもあったしな…。
「おい川上、お前も俺に神谷についての話があるんじゃないか?」
すると彼はにやっと微笑み、
「いいでしょう。では少し移動しましょうか。」
と言った。
俺たちは裏庭のショートスペースに向かった。
「まず、お前も、という限り、お二方から何かしら、話を聞いたようですね。彼女たちから神谷さんについてあなたはどこまで聞いたのですか?」
「神谷が普通じゃなくて、おかしな人間だってところまでか。」
「そうなら、話は早いですね。そうです、その通りです。」
「まずはお前の正体を教えてくれ。」
「あなたの察する通り、私は普通の人間ではなく超能力者です。」