神谷ナツカの虚空
さてと、長谷川さんもいなくなったわけだし、誰もいないし、教室に戻るとするか、などと考え、俺は席を立った。
がらっ
と、音がなり、剣持が部室に来た。もちろんメガネはかけていた。
「剣持、長谷川さんに似た女性をここに来るときに見なかったか?」
「長谷川かりんの未来体,異時間同位体に遭遇した。名前はkari。」
へぇ。未来に行くだけで名前が変わるのか。などと感心している場合ではない。そもそも白雪姫を思い出すというのはどういうことなんだろうか?
「お前も、時間の移動とかは出来るのか?是非仕方を教えてもらいたいよ。」
ダメ元で言った。
「私は私自身の意志ではできない。だが、統合思念体による命令で動くことは可能。」
やっぱりか。
「それに、実際それは難しいわけではない。」
「じゃあ、俺にもそのコツを教えてくれないかな?」
「私は私自身の…」
彼女はやっぱり機械のように同じことを話しだした。
「それに、日本語を含むほとんどの言語で表し、理解することはできない。」
「そうか。」
彼女のその塩対応っぷりはやはり機械であるせいなのだろうか。あの時聞いたことは本当に、本当なのだろうか?
「この前は俺を助けてくれてありがとうな。」
「あれは熊谷彩月が異常動作を起こしてしまったから私の責任。従って当然、私の不手際。」
照れ隠しなのか、その割にはかしこまった言い方で話し続ける。顔色一つ変えずに。少しは機械にも感情はあっていいものじゃないのか、と思ってしまうほどだった。
がらっ
と、音がなり、剣持が部室に来た。もちろんメガネはかけていた。
「剣持、長谷川さんに似た女性をここに来るときに見なかったか?」
「長谷川かりんの未来体,異時間同位体に遭遇した。名前はkari。」
へぇ。未来に行くだけで名前が変わるのか。などと感心している場合ではない。そもそも白雪姫を思い出すというのはどういうことなんだろうか?
「お前も、時間の移動とかは出来るのか?是非仕方を教えてもらいたいよ。」
ダメ元で言った。
「私は私自身の意志ではできない。だが、統合思念体による命令で動くことは可能。」
やっぱりか。
「それに、実際それは難しいわけではない。」
「じゃあ、俺にもそのコツを教えてくれないかな?」
「私は私自身の…」
彼女はやっぱり機械のように同じことを話しだした。
「それに、日本語を含むほとんどの言語で表し、理解することはできない。」
「そうか。」
彼女のその塩対応っぷりはやはり機械であるせいなのだろうか。あの時聞いたことは本当に、本当なのだろうか?
「この前は俺を助けてくれてありがとうな。」
「あれは熊谷彩月が異常動作を起こしてしまったから私の責任。従って当然、私の不手際。」
照れ隠しなのか、その割にはかしこまった言い方で話し続ける。顔色一つ変えずに。少しは機械にも感情はあっていいものじゃないのか、と思ってしまうほどだった。