神谷ナツカの虚空

そして時間が過ぎ体育の時間になった。ナツカはなんと男子がいるのにも関わらず着替え始めた。男子たちのことはその辺に落ちているもの程度にしか考えてないらしい。しょっぱなの授業は体力測定で始めに女子が測定し男子が後でやる、というものだったので、俺はまた川口から話を聞いた。
「俺のこのクラスの一押しはあいつかな。」
指で指し示したその先に立っていたのは青い髪の毛で長髪の背の高い娘だ。
「名前は熊谷彩月。少なくともこの学年の女子の中ではトップ10には入ってくるね。」
「もしかしてお前、学年ん女子全員を格付けでもしたのか？」
すると得意げにまた彼は話した。
「そうよ！S、A、B、Cで格付けしたんだよ！そのうちのSとAのやつは全員フルネームで覚えたぜ！」
「じゃあ熊谷さんはSなのかい？」
隣のやつが言った。
「いや、Sに止まらず、S+だな！あれはきっと性格も準じていいに違いない！」
「はぁ...」
俺はその謎の執着心に呆れて、ついため息をついてしまった。