神谷ナツカの虚空
俺と川口は授業を終え、体操服から着替えて教室に戻った。教室には女子は神谷1人しかいなかった。
「シン、次のかりんちゃんの衣装、何がいいと思う?」
彼女は、いつもの勢いのある口調ではなく、ゆったりと喋った。
「バニーガール、メイド服と来て何がいいかしらね、姫様、女王、猫耳、ナース服…」
俺はそういわれたとたん、つい反射的にそのような格好の彼女を想像してしまった。姫、ナース、猫耳、女王…どれも素晴らしいではないか!!というように。さぞその顔は間抜けであったろう。神谷がこんなことを言ってきた。
「ほんと、男ってつまらない生き物よね、あーもう、退屈だわ。」
俺はすることがなくなったので、次の授業の準備をし、放課後まで暇な時間を過ごした。俺がとても成績が優秀である、なんてことは無くて、ただ単に授業が簡単だっただけだ。
放課後、俺は真っ先に部活に行き、確かめたいことがあった。それは、この前会った、大人バージョンの長谷川さんの事で、胸にあるほくろが今の長谷川さんにあるのか、という事だ。と言っても実物に触れるのは犯罪なので、俺はこの前長谷川さんがメイド服を着ていた時に神谷がとっていた画像を見て確認することにした。もちろん、部室にはいつも通り本を読んでいる剱持と、お茶を入れている長谷川さんもいたのだが、俺は誘惑に負け、見ることにした。俺は隠しフォルダーにそれを保存していたので、それを表示し、画像をアップした。そこには確かに、ハートの形のほくろがあった。向かって右側だ。
「なにかあったんですか?」
俺が画像集に見とれていると、その張本人の長谷川さんが近づいてきた。俺はすばやくフォルダーを閉じた。たがしかし、そのフォルダー名を『karin』にしていたがために、
「あれ、これ、私の名前ですよね。一体何が入ってるんですか?」
とまあ、バレてしまった。
しかも、彼女は俺の背中に覆いかぶさるように体重をかけてきた。彼女に悪気はないのだろうが、重い。
「いや、なんにもないで…すよ…」
おれが声を震わせたからか、向こう側も事態に気づいたようで、
「あっ、すみません!」
と言ってもたれかかるのをやめて、再びお茶を継ぎ始めた。
一応言っておくが、この部屋にはずっと剣持もいる。
「シン、次のかりんちゃんの衣装、何がいいと思う?」
彼女は、いつもの勢いのある口調ではなく、ゆったりと喋った。
「バニーガール、メイド服と来て何がいいかしらね、姫様、女王、猫耳、ナース服…」
俺はそういわれたとたん、つい反射的にそのような格好の彼女を想像してしまった。姫、ナース、猫耳、女王…どれも素晴らしいではないか!!というように。さぞその顔は間抜けであったろう。神谷がこんなことを言ってきた。
「ほんと、男ってつまらない生き物よね、あーもう、退屈だわ。」
俺はすることがなくなったので、次の授業の準備をし、放課後まで暇な時間を過ごした。俺がとても成績が優秀である、なんてことは無くて、ただ単に授業が簡単だっただけだ。
放課後、俺は真っ先に部活に行き、確かめたいことがあった。それは、この前会った、大人バージョンの長谷川さんの事で、胸にあるほくろが今の長谷川さんにあるのか、という事だ。と言っても実物に触れるのは犯罪なので、俺はこの前長谷川さんがメイド服を着ていた時に神谷がとっていた画像を見て確認することにした。もちろん、部室にはいつも通り本を読んでいる剱持と、お茶を入れている長谷川さんもいたのだが、俺は誘惑に負け、見ることにした。俺は隠しフォルダーにそれを保存していたので、それを表示し、画像をアップした。そこには確かに、ハートの形のほくろがあった。向かって右側だ。
「なにかあったんですか?」
俺が画像集に見とれていると、その張本人の長谷川さんが近づいてきた。俺はすばやくフォルダーを閉じた。たがしかし、そのフォルダー名を『karin』にしていたがために、
「あれ、これ、私の名前ですよね。一体何が入ってるんですか?」
とまあ、バレてしまった。
しかも、彼女は俺の背中に覆いかぶさるように体重をかけてきた。彼女に悪気はないのだろうが、重い。
「いや、なんにもないで…すよ…」
おれが声を震わせたからか、向こう側も事態に気づいたようで、
「あっ、すみません!」
と言ってもたれかかるのをやめて、再びお茶を継ぎ始めた。
一応言っておくが、この部屋にはずっと剣持もいる。