神谷ナツカの虚空
ガチャッ
「ひぃ〜、暑いな〜。」
神谷が半袖の制服で、かつ汗まみれの状態で入ってきた。手には紙袋を掴んでいた。
「じゃ、着替えるから。」
と言って、神谷はいつも通り着替え始めた…のではなく、立ち止まったままだった。
「シン、着替える!」
「さっさと、着替えたらどうだ?」
俺が変態のような事を言うと、彼女は顔を赤くして、
「ろっ、廊下に出なさいっ!」
と言い、俺を廊下に蹴飛ばした。そして、ドアをキックした反動で閉めた。
「この服、肩とか、首まわりはすーすーするけど、他は通気性が悪くて気分が悪いわね。かといって冬は逆に寒いから、微妙よね。」
彼女はバニーガールの衣装をまとい、愚痴をこぼした。
ガチャッ
そこに、川上が入ってきた。
「あら、今日は仮装大会かなにかですか?」
彼は、ボケではなく、本心で言っているかのようだった。実際はそんなことは勿論、無い。今の状況はいたって普通の日常だ。決してクラスメートに殺されることもなく、変な怪人が暴れ狂ってるわけでもなく、いつも通りの時間だ。俺はやはり、こういうものを求めていた。望んでいた。だが、神谷はやはりそれを望んでいないのか、今日はずっと不機嫌そうだった。
「ひぃ〜、暑いな〜。」
神谷が半袖の制服で、かつ汗まみれの状態で入ってきた。手には紙袋を掴んでいた。
「じゃ、着替えるから。」
と言って、神谷はいつも通り着替え始めた…のではなく、立ち止まったままだった。
「シン、着替える!」
「さっさと、着替えたらどうだ?」
俺が変態のような事を言うと、彼女は顔を赤くして、
「ろっ、廊下に出なさいっ!」
と言い、俺を廊下に蹴飛ばした。そして、ドアをキックした反動で閉めた。
「この服、肩とか、首まわりはすーすーするけど、他は通気性が悪くて気分が悪いわね。かといって冬は逆に寒いから、微妙よね。」
彼女はバニーガールの衣装をまとい、愚痴をこぼした。
ガチャッ
そこに、川上が入ってきた。
「あら、今日は仮装大会かなにかですか?」
彼は、ボケではなく、本心で言っているかのようだった。実際はそんなことは勿論、無い。今の状況はいたって普通の日常だ。決してクラスメートに殺されることもなく、変な怪人が暴れ狂ってるわけでもなく、いつも通りの時間だ。俺はやはり、こういうものを求めていた。望んでいた。だが、神谷はやはりそれを望んでいないのか、今日はずっと不機嫌そうだった。