神谷ナツカの虚空
次の日、神谷が髪をばっさりきっていたことに驚いた。俺にばれたからって、短絡的すぎないか?そんなこんなで俺は朝のホームルーム前の僅かな時間をナツカと話すことに費やすようになった。ナツカは俺の話にしっかり応答してくれるようになった。例えば、
「なあ、ここだけの話なんだけどさ、テスト中にいきなり小声で答え言い出すのって癖なのか?」
すると、ナツカは頰を赤らめて言った。
「昔からの癖なの。これを直さないと宇宙人から同一人物ってバレるから直したいんだけど...方法とか知ってる?」
そんなの知らない!と心の中で言った。
「いや、知らないけど...」
「テスト解かずに瞑想しててもダメ、でも超真面目にテスト解いててももっとダメ、意識しててもダメ、一体何をすればいいって言うの!?」
いや知らないって...とまた言った。
「本当に中学時代はこれでずっとイライラしっぱなしだったわ。」
流石に話が俺の今まで生きてきた様子と違っていたから、俺はここで前々からずっと思ってたことを言うことにした。
「なんでお前はそうやって宇宙人とか、そういうものにこだわるんだ?」
すると彼女は間を開けることもなく、いつか来るだろうと待ち構えていたかのように答えた。
「そのほうが絶対面白いじゃないの。」
その言葉は何故か俺の心に響いた、というのかなんというのか、心に残るような感じがした。

ホームルームが終わるとハルヒはおもむろに席を立ち、どこかへ向かっていった。
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